vol.1089 「お客様のことを第一に考えられる社員になりたい」~新入社員の花一輪
八丁櫓 玉木 綾香
私は2週間の研修を経て八丁櫓に配属が決まり日々頑張っています。
先日、入社して初めてのGWを迎えました。とても忙しくてミスも多々ありました。その中でもお客様に迷惑をかけてしまったことがありました。私がお客様のオーダーを受けて、それをハンディに打ち込むのを忘れていたのです。お客様に「酒はまだか?」と言われるまでオーダーを通してなかったことに気付きませんでした。すぐに謝りましたがお客様に「もう、いらない!」と言われてしまいました。
近藤さんに伝えると、すぐにお客様にサービスでお酒を持って行かれました。お客様のことを第一に考えて満足してもらえるように瞬時に行動できるのを見てすごいなと思いました。オーダーミスをしないのが一番良いのですが、お客様のことを第一に考えている近藤さんを見て、私もこのような社員になりたいと思いました。
まだまだ覚えることがたくさんあり大変ですが「大きな声」「笑顔」は徹底して頑張りたいと思います。“お客様と接するのはとても楽しい”と改めて感じることができたので、積極的にフレンドリーに話しかけたいと思います。盆、正月など忙しいシーズンも、今回のGWで学んだことを活かして頑張ります。
2013.5.9
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vol.1088 「常連様の顔と名前を覚える」~新入社員の花一輪
vol.1088 「常連様の顔と名前を覚える」~新入社員の花一輪
さざん亭徳山店 竹内 豊
私は4月からフジマグループに入社し、無事研修も終わり、4月20日からさざん亭徳山店に配属が決まりました。約2週間の新入社員研修で学んだことを活かして頑張っています。
徳山店の先輩方は、毎日来られるお客様や、週に1回来られるお客様など、様々な常連様を本当によく覚えられていて“すごいな”と思います。先日、ある常連様が抱っこされていた赤ちゃんの顔を見て、山本先輩が「前、来られた時より目がはっきりしてこられましたね。」と言われていました。
私は常連様の名前と顔を覚えるのも大変なのに、赤ちゃんの顔も覚えていてとても感動しました。私もこれから、たくさんのお客様に常連になってもらうために、大きな声で挨拶をし、自分から話しかけるなどの接客をして、一期一会を大切にしていきたいです。
vol.1087 「活力朝礼で得られたもの」
vol.1087 「活力朝礼で得られたもの」 2013.01.22
パワー全開!輝く笑顔、自分がやらずに誰がやる、すぐやる、必ずやる、できるまでやる
さざん亭徳山店 原田 幸恵
先日(昨年)私が対応したあるお客様の出来事です。
徳山店は活力朝礼を10時35分から行っています。そんな中1組のお客様がご来店されました。私は、「朝礼中ですので終わるまでこちらへお掛けになってお待ちいただけますか!」と言ってウェイティングルームで待っていただきました。
いつものように、最後に『フジマグループスローガン』を斉唱し終えると、突然お持ちいただいていたお客様から拍手をいただきました。今までも朝礼中にお持ちいただいていたお客様もいらっしゃいましたが、拍手をされたことは初めてでした。そのことに私もですが、他の従業員もただただビックリしてしまい、中途半端なお礼で済ませてしまいました。
私はそのお客様と接する機会がないだろうかと、チャンスを伺っていました。そしてようやくレジで私が対応することができました。
「お客様、先程は朝礼を褒めていただきありがとうございました。朝礼を褒められた事が初めてで、ビックリしてしまってちゃんとお礼の言葉を申し上げられなかったので・・・」と言うと、お客様は「そうなの!元気の良い朝礼だったわ。感動したのよ。私も柳井で30年以上お店を経営していたから、フジマさんのことはよく知っているし・・・。ここは感じが良いお店だからまた来させていただくわ!」と笑顔でお帰りになられました。
毎日行っている活力朝礼。当たり前にやっているだけと思っていたのに、お客様に感動を与えることができるのだとびっくりしました。朝礼を通して、お客様とご縁があり距離が縮まりました。
vol.1086 「ソフトクリームアート」
vol.1086 「ソフトクリームアート」2012.11.29
さざん亭柳井店 岡本 裕子
常連のお客様であるN様が私の事をご意見はがきに書いてくださいました。その文章の中に「さざん亭の岡本さんは私の大好きなアイスクリームクマさんにろうそくを3本つけてくださり感謝・・・」というように書いてあります。「アイスクリームクマさん?」と不思議に思った方もいると思います。
去年のN様の誕生日に、私が「HAPPY BIRTHDAY」と書いてあるかわいいろうそくを持っていたので、それをソフトに立てて持っていくと、とても喜んで、そのソフトを写真に撮って帰られたのを覚えています。 そして11月8日、おはがきを出された当日、その写真を見せながら「岡本さん、去年はありがとうございます。今日誕生日なんですよ。今年もろうそくよろしくね。」と言われました。
「そんな言い方されたら絶対期待を裏切ってはいけない」とちょっとプレッシャーを感じました。N様がレアチョコケーキを頼まれ持って行くと「ろうそくがない。」と言われました。N様はご自身が注文されたレアチョコケーキにのソフトの上にろうそくが乗ると思っていたのでしょう。でもあいにくあの「HAPPY BIRTHDAY」と書いてあるかわいいろうそくがありませんでした。去年より地味なソフトになってはお客様が悲しむと思いました。
「どうしよう・・・。ソフトにココアをまぶしてろうそくを立てて持って行こうか?それではオーソドックスでおもしろくない。」色々考えました。そこでずっと前にソフトクリームの日世さんの印刷物にソフトクリームをアレンジしてクマさんやワンちゃん、鳥さんなどの作り方が載っていたことを思い出しました。そして今日、私は普段はお菓子を食べないのですが、たまたま食後に食べようと、いちごポッキーと昔懐かしの明治の「ヨーグレット」を買っていて、コレでクマさん作れるかも?と思いました。「よし!作った事ないけどやってみよう!」 ずっと前に見たクマさんの作り方を思い出しながらソフトを巻きました。
作り方は
①ソフトを2巻きして顔の土台を作ります。
②ソフトは切らずにつなげたままそのままソフトを横に倒して1巻して鼻の部分を作ります。
③ポッキーの苺部分を小さく2つ折って目の部分を作り縦に飾ります。
④クッキー生地の部分を小さく折り鼻を横に飾ります。
⑤ヨーグレット(タブレット)を2つ頭につけ耳にしてかわいいクマさんのできあがりです。
※ワッフルコーンを耳の形にちぎっても可
※目と鼻はチョコベビーでも可
クマさんの頭に3本ろうそくをのせてお客様に持っていくと「まぁ!かわいいクマさん!」と、とても喜んでおられまた写真を撮られました。「岡本さんありがとう!おかげてとてもいい誕生日になりました。」と頭をさげられお礼を言われました。お客様の年に一度の誕生日を喜んでもらえて良かったです。そしてお客様の期待を裏切る事なく演出できてひと安心です。
アニマルソフトクリームアートよかったら真似してください。子どもさんや女性には喜ばれますよ。アルバイトの女の子に試しに(私のおごりですが)このクマさんソフトを出したところ大好評でした。“これは使えるな”と確信しました。バイトの女子高生達は写メをとって喜んでいました。来年のN様の誕生日やその他のお客様のために他の動物も練習しないといけませんね。
後日11月12日にN様がお連れの方3名で来られまたお礼を言われました。
そして今度はお連れの方が「私は1月21日が誕生日なの。また来るからよろしくね!」と言われました。これは本格的に練習しないといけなくなりました。今シロクマさん以外にも動物を色々考え(今のところ10種類考案しています)私はほとんど毎日ソフトを食べるのでそのソフトでほぼ毎日練習中です。このアニマルソフトかわいいから普通にデザートにしたら売れると思います。石田店長、次の季節メニューデザートに採用してみてはいかがでしょう! 後日お礼のはがきも店に届きまたまた嬉しくさせられました。
vol.1085 「大切な落し物」
vol.1085 「大切な落し物」 2012.11.11
さざん亭柳井店 岡本 裕子
10月末の夜8時半頃、アルバイトの黒田さんが「岡本さん、店のまわりにこんな紙がいっぱい落ちています。どうしましょう。」と紙をみせてくれました。私はあわてて外に出ると、店の入り口から道路100mにかけて紙が散乱していました。パートの沖原さん、厨房の堀田さんが駆けつけ、黒田さんと私の4人で道路に散乱している紙を拾いました。ノートとファイルがあり散らかっていた紙はざっと100枚近くありました。
その内容を見るとすべてケーキのレシピでした。落とし主が手書きされたもので、絵付きで事細かく書いてありました。一目で大切なものだとわかりました。落とし主もきっと困っているだろうと思い、みんなで紙やノートに落とし主の名前が書いてないか探しましたが、あいにく書いてありませんでした。
手がかりはレシピの隅に雑誌のコピーが貼ってあり3月掲載デザートのケーキのレシピが載っていました。ネットで調べると広島のタウン情報誌であることがわかり、この雑誌社の取材したパティシエさんだろうと推測で思いました。次の日の朝一番に雑誌社に連絡しました。“これで解決!”と思っていましたが、そのような取材をしたことはありませんという返答で振り出しに戻りました。
「いき詰まったら現場へ戻れ」よく刑事ドラマで聞く言葉を思い出し、もう一度雑誌のコピーが載っていた紙とにらめっこして手がかりを探しました。その雑誌のコピーの中にもう1冊雑誌が2㎝くらいの枠であり、その中に小さく「備後」と書いてありました。その雑誌社は広島だけでなく東京や大阪・備後・沖縄など支社が10社ありました。早速その支社に電話しました。最初は説明しても理解されなかったのですが、コピーを送り、ねばり強く説明し状況を伝え探し出してもらいました。やはり私の目に狂いは無くビンゴでした。11月3日に取りに来られました。とても喜んでくださりお礼にお菓子の詰め合わせを頂きみんなで食べました。
最初は異様な光景にビックリしましたが、探偵みたいに落とし主を探すのが楽しかったです。この方が考えたデザートを食べて見たかったです。すごく凝っていて見た目も可愛くめちゃめちゃおいしそうでした。入社して11年ですがこんなことってあるんですね。なかなか面白い出来事でした。
vol.1084 「お客様からの贈り物」
vol.1084「お客様からの贈り物」2012.10.31
のん太鮨パセーラ店 加藤 亮太
のん太鮨パセーラ店ではお客様と会話させていただくチャンスに恵まれることが多く、かなり昔からお世話になっているお客様とは、寿司やネタの話の他にもプライベートな事をお話させていただいていました。
私が独身の頃は「最近は飲んで帰ってばっかりで・・・」と言うと「はよ~彼女作りんさい!」ようやく彼女が出来たとお伝えすると「いつ結婚するんね?」そして今年の社内大会の5年表彰で社長から文面で少し触れていただきましたが、『できちゃった』ではなく『授かり婚』に至った時も「赤ちゃんはいつ生まれるの?いい産婦人科教えようか?」と本当に親のように声をかけてくださるお客様もいらっしゃいます。
そしてついに9月下旬に長女が誕生しました。
お客様に無事出産したことをお伝えすると「おめでとう!これから夜泣き大変よ~」と、また有難いお言葉をかけていただきました。その後お客様がお帰りになられ、しばらくして再びお客様が御来店されたので“お忘れ物かな?”と思っていると「加藤君、これ出産祝い!」飲食店のいちスタッフにわざわざその日の内にプレゼントを用意してくださったのです。また別の日には「こないだ生まれたって聞いたから・・・」とお店に足を運んでくださり、娘の名前入りの洋服を下さったお客様もいらっしゃいました。
娘の名前は『千愛(ちあ)』と名づけました。“たくさんの人に愛されてほしい”という想いを込めた名前です。いつか娘に「おまえは名前の通り、父さん母さん、じいちゃん、ばあちゃん、父さんの会社の人達、友達のみんなだけでなく、父さんの働いているお店のお客様にまで、たくさんの人におめでとうって言ってもらって生まれてきたんだぞ!」と誇りをもって語ることができるなんて、本当に嬉しく思います。この喜びこそ、お客様からいただいた最高の贈り物です。本当に感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございました!
vol.1083 「楽しくやり甲斐のある仕事」
vol.1083 「楽しくやり甲斐のある仕事」 2012.07.16
のん太鮨山口店 武田 真吾
7月1日の日曜日に常連のO様がご家族で来店されました。最近は旦那様が忙しいらしくお持ち帰りが多かったのですが・・・。
O様との出会いは2年以上前に家族でご来店され、次女のMちゃんが私の4歳の娘と同じ名前で同じ年だった事がきっかけでした。去年の9月24日に来られた際、お祝いみたいな雰囲気だったので、私が握り場から「何かのお祝いですか?」とお聞きすると、旦那様が「うちのMの誕生日で、Mがお鮨のお兄ちゃんの所が良いと言って聞かないんですよ!」と嬉しい言葉をいただきました。そこで割引券を「僕からのお祝いです。」と手渡し、「うちのMも来週の28日が誕生日で4歳になるんですよ。」と何気ない会話をしました。O様もご家族も楽しく食事され帰られました。
次の週の28日、子供の誕生日で休みを貰い家族で出かけていたら、当時山口店だった脇本さんからメールが届き、「常連様のO様が武田さんのMちゃんにと誕生日プレゼントを届けてくれています。」と書いてありました。驚きとともにものすごい感動が湧いてきました。O様は来店の際の何気ない会話を覚えていて、私が休みで居ない事も知っていたにも関わらず、私の子供の為にプレゼントを届けて下さったのでした。とにかく感動の一言でした。私が飲食店の仕事を楽しくやり甲斐のある仕事だと思えるようになったきっかけは、O様ご家族とのこの出会いでした。
お帰りの時に「今日が山口最後の外食なんですよ。」と言われ、驚きを隠せず他のお客様も居ましたが、「えっ!何かあったんですか?」と大きな声で言葉を返すと、O様が「転勤で神戸に行く事になり、今日が最後なので武田さんの所に行こうと家族みんなで話したんですよ。」とまた感動の言葉でした。握り場の皆に「ごめん、ちょっとレジに行く。」と言ってホールに出てO様ご家族に挨拶しました。
O様のお子様皆が私の所に来て、飲食中に書いた私の似顔絵と手紙を3枚もらい、長女Yちゃん・次女Mちゃん・三女Kちゃんが「お兄ちゃん本当美味しかった~。絶対また食べに来るね。」と順番に握手をしました。YちゃんとMちゃんが目を潤ませているのを見て、この仕事をしてきて5年になりますが、初めて感動で泣きそうになりました。(ほぼ泣いていました)最後に旦那様と握手し、「武田さんも今のまま頑張って下さいね。」と言って下さいました。
O様との出会いは一生忘れられない大切な出会いです。O様がいつの日かまた食べに来られた時にガッカリされないように、これからもお客様との出会いを大切に、気持ちを込めてお客様に接していきます。
「O様、本当にありがとうございました。いつの日かご家族で食べに来ていただける事を心よりお待ちしています。」
vol.1082 「思い出の場所」
vol.1082 「思い出の場所」2012.02.16
さざん亭柳井店 岡本裕子
2月8日水曜日昼ごろ、上得意様のK様が息子さんご夫婦4人でいらっしゃいました。いつも来られるおじいちゃんの姿が見えなかったので「あれ?今日はおじいちゃん来られないのですか?」と尋ねると、ご家族の方が悲しい顔をされ「実は昨日急に亡くなったの。明日お葬式なの。」と言われました。“えっ!あんなに元気なおじいちゃんだったのに信じられない・・・”とショックでした。
Kおじいちゃんとの出会いは、私が柳井店に転勤して間もない頃でした。帽子をかぶった背の高いおじいちゃんがご家族と一緒に来られていて、パートの沖原さんから「あの方はK様と言って常連様なの。おじいちゃんはいつも決まって『寿司生そば御膳』を食べるの。覚えといてね。あのおじいちゃん90歳超えてるそうよ。」と言われ、「えーっ!90歳?めっちゃ元気!ちゃんと歩いて店に入って来られましたよね。すごい!」と驚いたのを今でも覚えています。
そんな元気なおじいちゃんですが、最近は荷車を引いて歩いておられ、“足腰が少し弱くなられたのだなぁ”と心配していました。無表情で無口なおじいちゃんでしたが、たまにシワくちゃな顔をクシャッとして笑う顔が、なんとも可愛らしい食欲旺盛でした。
ご案内をしてお茶を出す時に、「おじいちゃんの分です。」と言って一人分多く出しました。ご家族が目を潤ませながら「ありがとう。」と言っておられました。注文の時、息子さんが「おじいちゃん、いつも『寿司生そば御膳』ばっかり食べてたよなぁ・・・。じゃあ今日は僕これ食べようっ!」と声を震わせながら言われました。それを見ていた私も、おじいちゃんを思い出して目に涙がいっぱいになり、オーダーを繰り返す声が震えました。
オーダーを復唱し終えると「あんなに元気だったのに信じられない・・・。」と言って私は泣きそうになりました。そんな私を見ていた御家族の方が「おじいちゃんは本当にさざん亭に来るのが楽しみでねぇ。どこに食べに行く?って聞いたら、必ずさざん亭がいいって言うの。」と言われました。それを聞いて益々涙が溢れそうになり「明日はお葬式だというのに、わざわざ、さざん亭に来てくれてありがとうございます。」と半べそを隠すように一礼してその場を離れました。
店長の許可をとり「食後にサービスでコーヒーをお持ちします。」と言うと「そう?じゃあ、コーヒーいただこうかしら。おじいちゃんのおかげでコーヒーサービスしてもらえた(笑)」と喜んでおられました。コーヒーも一人前多く持っていくと「みてみて、おじいちゃんの分もあるよ。」とおばさまが喜んでおられました。「あのう、ところでおじいちゃんはいくつだったのですか?」と聞くと「97歳よ。お母さんは91歳まで生きたの。100歳までがんばろうねって言ってたんだけどね。」と言われました。「97歳?!えーっ!すごい!90歳は超えていると知っていましたが97歳とは!すごく元気なおじいちゃんでしたね!」年齢を聞いてびっくりしました。
ここ、さざん亭柳井店はK様ご家族にとっておじいちゃんを思い出す空間であり、おじいちゃんとの思い出の場所なのです。“ご家族にとってそんな大切な店になれたことが、従業員としてとても幸せな事だなぁ”と心から思いました。
Kおじいちゃん どうか安らかにお眠りください。
vol.1081 「常連様にサプライズプレゼント」
vol.1081 「常連様にサプライズプレゼント」 2012.01.04
さざん亭柳井店 岡本 裕子
さざん亭柳井店には常連様がたくさんおられますが、その中にS様とぶんちゃんという、月5回以上来られる超常連様がいらっしゃいます。いつも二人は冗談を言いながら楽しそうにお食事をされます。
ある日二人が来られた時、ぶんちゃんはリーゼントでバッチリ決めてスーツ姿、S様もロングスカートで上品な着こなしをしておられました。いつもと違う感じに「今日は何かあったのですか?」と聞くと、ぶんちゃんが歌のコンテストに出ているそうです。その事もあってか、その月は4日間連続で来られたこともありました。私が「昨日も一昨日も御来店ありがとうございます。」と言うとS様が「今日で4日間連続よ~すごいでしょ~賞状もらわんといけん。」と言われたので、おかしくて三人で大笑いしました。
ぶんちゃんは持ち前の才能と努力で順調に勝ち進み、準々決勝まで進まれ、504人中34人の中に残ったそうです。これはすごい事だと思います。「もし優勝したらご飯おごってね。」と言われたので、「来週コンテスト頑張ってください!応援しています。ご飯おごりませんけど~(笑)」と答えてその日はお見送りしました。
しばらくして御来店されたので「コンテストどうでしたか?」と聞くと、落選したらしく、少しへこんでおられました。そんな二人を見て“何かできないかな~?”と考えていると、「賞状をもらわんといけん」という言葉を思い出しました。“S様に賞状をあげたらウケるかな”と前々から考えていましたが“ぶんちゃんにも残念賞ということで賞状をあげたら喜んでもらえるかも?”と思ったので二人にあげることにしました。
パソコンでマウスをカチカチして賞状を作りました。額縁は100均で買い、包装紙に包んで御来店されたときに「プレゼントです!」と言って渡しました。夜8時過ぎに店に電話があり、S様が「賞状ありがとう!アハハハ」と笑っておられたので嬉しくなりました。「開けた瞬間笑いましたか?」と聞くと「笑った笑った!大笑いしたよ~!」と楽しそうに言っておられました。ぶんちゃんも「大会でトロフィーもらったけど、トロフィーよりこっちの賞状の方が嬉しいよ!トロフィーの隣に飾ったよ。ありがとう!」と喜んでおられました。“やったー!大成功!”と心の中でガッツポーズです。
後日二人が来られ「賞状ありがとう!本当にうれしかったよ。俺が死んだら棺の中まで持っていくよ。」と言っておられました。そんな嬉しい言葉をかけてもらって、私も心から嬉しかったです。
vol.1080 「花一輪の種まき」
vol.1080 「花一輪の種まき」 2011.11.06
のん太鮨パセーラ店 加藤 亮太
今年度初め、社長より『咲かせよう!みつけよう!広げよう!今日もみんなで花一輪!』についてお話をしていただきました。正直なところ“そうなったらもっといいお店になるだろうな”という気持ちはありましたが、今一つ踏み込めずにいました。お互いの良いところをみんな気づいてはいましたが、上手く表現できない、そんな気持ちがあったのです。
今回、日替わりで店舗ごとの『今日の花一輪』をメールで送信するということになり『今日の花一輪』について考える機会が増えました。最初は“現段階では『営業報告書』の一部分をとりあげ紹介することになるだろうな”と考えていました。でも私はそれが嫌でした。それって『つくろった花一輪』な気がしてならなかったのです。
『今日の花一輪』を通して『お互いの良さを見つけ、認め合い、そしてそれを喜びとしてみんなが成長していく』そんな花一輪がもっといっぱい咲いてほしい。そんな思いから、パセーラ店では、『今日私が見つけた花一輪』という用紙をいっぱい作りました。お客様とのつながりを通して感じた事、従業員間で嬉しく感じた事、『ありがとう』と思ったこと、それを用紙に書いて提出してもらう事にしました。そして朝礼で「是非皆さん花一輪投稿してください。」とお話をさせていただきました。
その日の営業終了後、投稿箱の中を見ると一枚の投稿用紙が入っていました。「私が時間までにできなかった仕事をやってくださってありがとう」という内容でした。
もしかするとそれって『当たり前』のことかもしれません。けれど『当たり前』って思うと花一輪を見つけることもできないと思うのです。そんな『当たり前』のように思えるかもしれないことを、「ありがとう」と書いてくれた事。それを見た時嬉しくてしかたがありませんでした。始めて良かったと思いました。
実際のところ、投稿数はまだまだ少ないです。でもそんな思いをもってくださるスタッフがパセーラ店に居る事を誇りに思います。そしてその思いを広げていきたい。だからこそこの『今日花一輪投稿用紙』は続けていきたいです。
「花一輪を広げる花一輪をありがとう」それが私の一番に感じた花一輪です。