vol.1105 「紙飛行機」~笑顔が飛んできた

vol.1105 「紙飛行機」~笑顔が飛んできた
 さざん亭徳山店 竹内 豊
 今回の花一輪は、さざん亭徳山店の副長、山本美子さんの事です。
 日曜日のディナータイムのピークが過ぎ少し落ち着いてきた頃、テーブルに座っておられた団体のお子様が泣き出しました。なぜ泣いているのかも分からず、よくある事なので、私は声をかけることもなく見過ごしていました。
 ふと山本副長を見ると、紙で何かを折っていたので“メモ用紙でも作っているのかなぁ”と思っていました。泣いているお子様のお母さんが、周りを気にされたのか、お子様を外に連れて行かれました。山本副長も何かを持って、その親子の後を付いて行きました。
 数分後、泣いていたお子様が満面の笑みで、手に紙飛行機を持って、席へ帰って来ました。山本副長はメモ用紙ではなく、お子様にあげる紙飛行機を作っていたのです。お帰りの際、お子様はもちろんご家族も笑顔で帰って行かれました。
 山本副長がされた行動はマニュアルにはないことだし、教わることもない行動だと思います。私はどうして泣いているかも分からないし“何かしても泣き止まないだろう。”と、勝手に自分の中で解釈して行動できませんでした。しかし何事も行動しないと始まらないと思うので、これからは山本副長を見習って、積極的に行動していきます。それがより良い接客に繋がっていくと思います。
2013.10.10