vol.1020 「活力朝礼を導入し、元気あふれる職場を」

vol.1020 「活力朝礼を導入し、元気あふれる職場を」 2009.10.18
 代表取締役社長 藤麻 一三
 米証券大手リーマン・ブラザーズが経営破綻し、世界が「100年に1度」の経済危機に包まれてから1年を迎えました。日本国内でも雇用の悪化に歯止めがかからず、7月の完全失業率は過去最悪の5.7%。有効求人倍率も0.42倍で、3カ月連続で過去最悪を更新しています。(『朝日新聞』8月29日)
 このような経済危機の中で、5万社超の会員を有する倫理法人会には「これくらいの不況に負けてたまるか」と真正面から逆境と向き合い、労使一体となって不況を乗り越えるべく行動を起こしている経営者も少なくありません。「倫理法人会憲章」活動指針の第3項において、《「明朗」「愛和」「喜働」の実践により、躍動する職場づくりを推進する》と掲げていますが、その活力源となるのが朝礼の実施です。茨城県倫理法人会に所属するホテルYでは、今年3月から『職場の教養』を使った活力朝礼を実施しています。常務である若女将とのQ&A形式により、その取り組みの状況をご紹介しましょう。
Q・活力朝礼を導入された動機は?
A・15年程前からミーティングの必要性を感じていましたが、従業員の勤務時間帯がバラバラなので実施できませんでした。昨年5月に倫理法人会に入会し、MSで開始前にやっている「役員朝礼」に参加して、「これならわが社もできる」と判断し社長に相談したところ、ふたつ返事で導入することができました。
Q・活力朝礼を導入する以前の社風は?
A・従業員とパートさんとのコミュニケーションが今ひとつ噛み合わず、お互いを思いやる雰囲気もありませんでした。お客さまに対しても「サービスしてやっている」といった不遜な態度が露わでした。経営者もそれを見て見ぬふりで、「おもてなし」とは大きく離れたものでした。
Q・活力朝礼を導入して良かった点は?
A・①1日1回全員が集まることにより、皆が笑顔で仕事をスタートできるようになった。②お客さまからのクレームが徐々に少なくなってきた。③全従業員が進んで仕事に取り組むようになった。④従業員同士の中傷もなくなり風通しがよくなった。⑤不思議なことに、朝礼中にお客さまからの予約の電話が入るようになった。
Q・今後、どのような朝礼を目指していきたいですか?
A・より明るく楽しい職場になるよう、元気な朝礼を目指していきたいです。
 数年前、T県が全倫理法人会員に「朝礼に関するアンケート調査」を実施したところ、実施率は28 %にすぎませんでした。もちろん県により単会により異なるでしょうが、活力朝礼は倫理研究所が熱くお勧めしている強力な「商品」の一つです。『職場の教養』を使った活力朝礼は、会員の皆様の「特権」とも理解して頂くべきものです。先の見えない不況を乗りきるためにも、ぜひ朝礼に着手していただき、またすでに実施している企業においては、さらに創意工夫を重ね、「より明るい、元気のみなぎる朝礼」の実践を重ねていきましょう。
 「たかが朝礼、されど朝礼」です。