vol.1016 「空の上のクイズ大会」 2009.10.2
代表取締役社長 藤麻 一三
機内食のトレイが片付けられたころ、男性の声でアナウンスが入った。
「皆さんこんにちは。客室乗務員の○○です。お食事はいかがでしたのでしょうか。さて、今日は子どもの日。初めて飛行機に乗られるお子さんもいらっしゃるかと思います。そこで、少しでも飛行機のことを知っていただくためにクイズを出します。」
機内はざわざわした。
「この飛行機はたくさんの燃料を積んでいます。では、いったいどこに積んでいるでしょうか。」
再び、ざわざわ。
「実は、なんと両側の翼に積んでいるのです。安定して飛行するためにバランスを取っているのです。」
「ではもう一問。今乗っているこの飛行機を買うと、なんぼするでしょうか。」
あちこちで口々に金額を言うのが聞こえた。
「正解は、もちろんジャンボ。」
まじめに考えていた人たちから、ため息が漏れた。ただの駄じゃれだったのだ。機内は拍手と笑いに包まれた。さらに
「今の拍手に応えて、お子さんたちをコックピットにご案内します。」
と。「わあ~」という子どもたちの歓声が聞こえた。私は、こんなアナウンスは初めてで驚くとともに、お客様を喜ばせるサービスに感動した。