vol.1074 「私のやりがい」

vol.1074 「私のやりがい」 2011.09.04
さざん亭徳山 藤村 稔
 さざん亭徳山店に配属になって、少し慣れてきた時の話です。
 私は徳山店に配属になる前に、八丁櫓でアルバイトをしており、よくドリンカーを担当していました。その経験を活かし、徳山店に来てもお酒を作るときは自分なりにこだわっていつものように提供していました。
 そんな時とても嬉しいことがありました。座敷に座られた年輩の男性に焼酎のお湯割りを頼まれ持って行ったのですが、「これ凄く美味しいよ。どうやって作ったの?もういっぱい頂戴!」と言われたのです。徳山店に来て一番嬉しい出来事でした。
 生ビールの注ぎ方一つにしても、キメが細かい泡になっているか?泡の量は良いか?そしてジョッキの冷え具合も大切です。焼酎はお湯から注ぎ何回ステアするか?レモンの切り方にもこだわりが必要です。また提供する時にどのようにすれば喜ばれるのか?自分が逆にお客様の立場ならどうしてほしいのか?“細部にこだわってお客様にますます喜んでもらえたらいいな”と改めて思い知りました。
 今回は、お勧めした時やテーブルにお湯わりを持っていった時のフレンドリーさが、お酒をより美味しくしたのかも知れません。今まで、あたりまえの事だけしかやらないで、どこかでなぁなぁになっていましたが、『こだわって美味しいお酒を提供すること』それが今では私の一番のやり甲斐です。お客様の笑顔を直に感じられる職業につけてよかったと思います。
 何をするにしても、お客様に満足していただける様、感謝の気持ちを込めて、今まで以上に私なりにこだわりを持ち仕事に励んでいきます。