フジマ

STORIES Vol.011~015

Vol.011

親孝行のほんのお手伝い

さざん亭モール周南店 清水 猛之

ランチタイムによくご来店して下さる、T様というお客様がいらっしゃいます。 (Vol.1のOさんのお客様リストにも載っている方です。)私が休みの日来店され、大層感激されて帰られたそうです。

次の日出勤すると、パートのTさんが、『店長、Tさんが何かお話があって、今日来られるみたいです。』との事。約束通り11時頃御越しになり、お話を聞いてみると、昨日食べたランチメニューが大変気に入られたようすで、お願いがある、と前置きされ、
『私には、83歳になる母がいます。昨日食べたランチは、あまり硬いものが無く、母の好きなものばかりなんです。母に食べさせてやりたいのですが、母は、老人ホームに入っていて、事情があって、夕方からしか外出できません。無理を言いますが、母を連れてきた時、このランチを作ってやってくれませんか。』
と言われました。私は快く返事をしました。

2~3日後、今日の夕方来られるとの電話がありました。
Tさんは、車椅子に乗ったお母さまを押してお見えになり、仲良く楽しそうにお食事をされました。
見ていて私たちの心も癒されるような気がしました。
食後、サービスにコーヒーを出して差し上げました。
お帰りになる時、『店長さん、本当にありがとう。いい親孝行が出来ました。』と喜んで頂きました。
お母さまが召し上がられたランチメニューは、“ヘルシーランチ”で、献立はカニセイロ、揚げ豆腐のあんかけ、まぐろ山掛け、玉子サラダ、茶そば、茶碗蒸し、赤出しです。

翌日、朝礼でこの話をし、『当たり前になっている事でも、お客様には感動を頂ける事もある。頑張ろう。』と皆に熱く語りました。

Vol.012

離乳食をお客様のために

さざん亭宇部店 河越 武男

ゴールデンウィークのピークタイムに、女性のお客様が来店され、案内係のNさんと、何か相談をしていました。
私は二人に近づき、『どうかされましたか?』と尋ねると、お客様には小さなお子様がおられ、いろいろ店を回って離乳食のような食べ物を探されていらっしゃるのですが、なかなか見つからず困り果てた様子でした。
私はすぐさまお引き受けし、厨房に入り、うどんを小さく切り、ご飯を少し入れ、南瓜と人参をみじん切りにしていっしょに煮込み、離乳食を作りました。お帰りの際、『あれ位の事でしたら、いつでもお作りします。』と言うと、大変喜ばれました。

私には小さな子供がいますので、お客様の気持ちがよく分り、何とかしてあげたいという気持ちで一杯でした。家で離乳食を作った経験があり、役に立ちました。
これからも、お客様の喜びを最優先に考えて行動します。

Vol.013

屋根より高い鯉のぼり

さざん亭モール周南店 脇本 真里子

それは、ゴールデンウィークを間近にした4月23日の日曜日のことでした。
いつものように出勤すると、清水店長が仁王立ちでホールを眺めています。
『おはようございます。』と声をかけると、いきなり『家に鯉のぼり無い?』と言われました。
残念ながら、私の家にはありません。それを告げると妙に落胆していました。
そして次に、アルバイトのMさんに同じように声をかけていました。
しつこさが実を結び、Mさんの家にあるとの事、やっと見つかって子供のように喜んでいました。
Mさんにお願いして、休み時間の間に取りに帰ってもらったようです。・・・強引・・・

鯉のぼりは、車で通りすがりに見るとそんなには感じませんでしたが、すごく大きくびっくりしました。
店がオーダーストップになり、お客様も帰られてから、大道具係のような格好で、店長が張り切って鯉のぼりを抱えて出てきました。
イスと脚立を使い『あっち持て』『もっと引っ張れ』『アホ』、アルバイトの長浜君と一緒に悪戦苦闘して店内にディスプレイしていました。
みんなが店内の片付けを終わり、ほっと一息つく頃、『出来た!』と大声で大道具さん(店長)が叫んでいました。

お子様が多いモール店では、次の日からお客様に喜んでいただき、
♪♪屋根より高い鯉の~ぼおり~♪♪と歌い出す子供さんもいらっしゃいました。
店長の発想と行動力には感心しました。
でもなぜ鯉のぼりにこだわったかと言うと、モール店の周りの店が、小さい500円くらいの鯉のぼりを、ショーウィンドウにディスプレイしていたからだと言うことです。・・・負けず嫌い

Vol.014

一言添えるとみるみる笑顔に

              ~お客様と語りかけるきっかけを探して

のん太鮨防府店 濵中 一恵

私が、さざん亭岩国店に勤めていた頃感じたことがあります。
岩国には、米軍基地があるため、さざん亭にはたくさんの外国人の方が訪れ、常連の方も多くいらっしゃいます。
そのお客様はお帰りになられる際、私たちが店内のいたるところから『ありがとうございました。』と言うと、ほとんどの方がその声の方を向き『Thank You』と答えて下さいます。
たとえご注文を受ける時にうまく言葉が伝わらず、いらいらした態度を見せられたお客様でも、帰り際には、ほとんど例外なく『Thank You』です。
日本人とは違う点の一つです。もし私たちが英語を話すことが出来たら『ありがとうございました。』の一言から外国人の方と会話が弾むのではないかと思います。

積極的にフレンドリーを目指す私たちは、日本人のお客様とどのように接していけばよいのでしょう。
のん太鮨では、何組ものお客様がウエイティングルームでお待ちになります。
『あと何分くらいですか?』など、いらいらしながらお待ちになる方も多くあります。
お会計の際『ありがとうございます。』と言うと、笑顔でお辞儀をされる方もありますが、たいていのお客様は無表情、無反応です。
しかし、『本日はお待たせいたしましたね。』と、一言を添えると、お客様はみるみる笑顔になり、そして『ごちそう様。美味しかったよ。また来るね。』と答えて下さる方がなんと多いことでしょうか。
『またお越しくださいませ。』が心の底から自然に素直にでてきます。
『ありがとうございました。』という決まりきった言葉に、何か一言添えると、お客様は笑顔で答えて下さいます。

私は今のところ、お客様に語りかけるきっかけを、お待たせした時と、ポイントカードをお勧めすることくらいしか見つけていませんが、お客様の気持ちを常に考え、それを言葉に表していけば自然に積極的にフレンドリーが出来るような気がしてきました。
これからもどんどんいろいろな所に目を配り、お客様に積極的にフレンドリーに語りかけていきたいと思います。

Vol.015

<のん太くん>大活躍

                ~モスバーガーをヒントに工夫し知恵を出す

のん太鮨防府店 濵中 一恵

のん太鮨には、フジマグループの他の店にはない<のん太くん>という可愛いマスコットキャラクターがあります。以前、めんつる亭に<めんつる坊や>というマスコットキャラクターがあったと聞いたことがありますが・・・

のん太鮨では、毎日たくさんのお客様から、持ち帰り鮨のご予約のお電話がかかってきます。
電話がかかってくると、まずご予約セットの内容を伺い、お客様のお名前、住所、電話番号、ご希望の時間をお聞きします。そして最後にご注文の内容を繰り返し確認します。
そうすると、手短に済ませるつもりでもどうしてもお客様に電話代の負担がかかってしまいます。

そこで、モスバーガーがやっていることをヒントに、私たちは、電話予約のお客様に<のん太くん>付きの小さな封筒を作り、新品の10円玉を入れて、お会計の時電話代としてお渡しすることにしました。
・・・・・後で分った事ですが、仕出しセンターで以前そのようなサービスをやられていたようです。

<のん太くん>付き封筒が出来上がると、それは白地に黒の<のん太くん>でした。
それでは何か味気なく思った店長が、『色をつけてはどうか?』と提案し、ホール係の皆で、一つ一つ色をつけていきました。今では、きれいな色で塗られた<のん太くん>の封筒を、新品できれいな10円玉といっしょにお客様にお渡ししています。

これからも、どんどんご予約の電話を受け、<のん太くん>を活躍させていきます。
そのためには、私たちは日々お客様に喜んでいただけることを考え、全ての企業から学び、社員全員の英知を結集して知恵を出していかなければなりません。
最後に、皆さんも是非、のん太鮨にお持ち帰り鮨を予約し、『のん太くん』に出会って下さいね。