フジマ

STORIES Vol.026~030

Vol.026

お客様のお好み覚えています

さざん亭柳井店 山本 愛子

『23番のお客様、マヨネーズがお好みです。添えて下さい。』
デシャップのUさんの声で、私は別皿にマヨネーズを入れテーブルに料理を運んでいきました。
その時お客様が『あっ!私マヨネーズを付けてもらうの忘れた。』と話していらっしゃったので
『マヨネーズお持ち致しました。』と伝えると 『えっ!』と不思議なムードが広がりました。
『お客様!うちの娘たちがお客様のお好みを覚えていましたので・・・』と答えると、
『スゴイ!』と皆様で拍手して下さいました。
ご主人は『ワシは、今日本当に嬉しいの~。気分がいいし、愛嬌はいいし。』と誉めて下さいました。

T.Uさん、T.Mさん、U.Cさんの3人の若い娘たちが、それぞれの個性で知恵を出し合った結果でしょう。“さざん亭柳井店は彼女たちの力に支えられているのだ”と改めて感じた1日でした。

今後も全員が切磋琢磨し合って、お客様に感動していただけるよう努力したいと思います。

Vol.027

常連さんのお顔、お名前何人覚えていますか?

のん太鮨防府店 濵中 一恵

のん太鮨山口店のIさんを見習い、防府店でもテイクアウトのお客様リストを作成中です。
お持ち帰り伝票は莫大な量ですが、なんと常連様が多いことでしょう!!! 
その中で果たして何人のお客様を覚えているでしょうか???

いつも夜の9時前後に御予約を頂くF様というお客様がいらっしゃいます。
リストを作る時にも頻繁にお名前が登場します。

ある日、F様がお鮨を取りに来られた際、自然に『いつもありがとうございます。』の言葉が出てきました。すると見る見るF様は笑顔になられるのが分りました。
お互いが笑顔で向かい合えるということはとても楽しいことです。
笑顔でいれば仕事も自然と楽しくなります。

先日、お客様のお顔・お名前を覚えることがどんなに大事なことか改めて思い知らされる、私にとってとてもショッキングなことが起こってしまいました。
年配の夫婦のお客様をカウンターにご案内したところ、奥様が私に『この前はありがとう!!』と満面の笑みで言われたのです。

私は何のことかさっぱりわかりませんでした。
そこで、笑ってごまかせばよかったのですが、私はどうしても気になり、大変失礼なのですがお聞きしてみました。すると、『この前家族7人で来た時に、とてもご親切にカウンターにご案内していただいたんですよ。覚えてないですか?』と言われたのです。
私はどうしても思い出すことができず『すみません』と言いました。
せっかくお客様から話し掛けていただき、その上お礼まで言われたのに私は全く思い出すことができず、情けなくてしょうがありませんでした。お客様もきっと嫌な気分になったに違いありません。

竹内マネージャーは、お客様の顔を覚えるのがとても得意で、さざん亭徳山店の店長でなくなった今でも、マネージャーを訪ねるお客様が数多くいらっしゃると聞きました。
竹内マネージャーは一人一人のお客様を大切にし、心から接しているから、覚えられるのだと思います。vol.1の花一輪にあったさざん亭モール店のOさんのように『いらっしゃいませ、○○様』と言えるように、私もお客様と接していきたいと思います。

Vol.028

いいお店に会えてよかったです

さざん亭防府店 内藤 紀弘

お客様からのご意見はがきを読んでみると、大変嬉しい事が書かれていました。

その内容は、「祖母が急病にて、防府の県立病院に行きました。病状もあまりよくなく、私たちも気分的にもすぐれず、何気なく入ったお店ですが、料理も美味しく、会話も楽しくなり、ほんのすこしの時間ですが心地よい時間でした。お店の方もきちんと接客してくれて本当にありがとうございました。」と書かれてありました。

お客様って当然の事ですが、気分がすぐれない時、気分が良い時、いろいろあるのですね。今回のお客様のように、気分がすぐれないときに、ほんのわずかな時間ではありますが、心地よい時を過ごすお手伝いができ、私たちも大変嬉しく思いました。これも日頃からの接客サービス、料理に関して、あたりまえの事が当たり前にできるように努めている成果なのかなと思いました。

最後にこう書かれてありました。「いいお店に会えてよかったです。」・・・と。

 

本当にありがたい事です。感謝!感謝!

Vol.029

花一輪によって新たな花一輪が

さざん亭徳山店 岡本 裕子

ある日のランチタイムのことでした。禁煙席の座敷で、仲の良さそうなご夫婦が、楽しそうに会話をしながら料理が来るのを待っておられました。
しばらくして私がホールを回っていると、そのお客様の席でSさんがダスターで何やら机を拭いていました。
悪い予感がして席に行くとご主人が太股いっぱいにお吸い物をこぼされて、一生懸命ダスターで拭いているのでした。

“熱そう!これは何とかしなきゃ!”と思いました。
私はずっと以前の花一輪で、打撲でたんこぶができて泣いているお子様に元看護婦のパートさんが氷のうを作って持っていってあげた、という話をとっさに思い出し、氷のうを作って、『こちらで冷やしてください。』と差し出しました。
最初は火傷で顔が引きつっていたお客様も『ごめんねぇ。』と落ち着いた顔になられたので少し安心しました。机の上を見るとお客様は全然箸を付けていない状態でお吸い物をこぼされたようだったので、忙しいランチタイムでしたが、お客様のことを思い新しいお吸い物を持って行くと、『まぁ!何から何までありがとう。』とにこやかな顔をしていただけました。

お会計の時、『足大丈夫ですか?家でも良く冷やして下さいね。』と声をかけると、奥様が『じゃあ、あれもって帰るわね。』と席に戻られ氷のうを片手に帰られました。

以前花一輪に書きましたが、私もとあるお店に行って火傷を経験しました。
しかしそのお店は、私が火傷したことも気づかないという散々な対応でした。
私のような悲しい思いをお客様に絶対させたくありません。
これからもホールを回る大切さを胸に秘め頑張っていきたいです。

花一輪によって、また新たな花一輪が生まれた出来事でした。

Vol.030

励ましのメッセージを送ろう!

さざん亭岩国店 T.Y

毎日のようにご夫婦でお越しになられる常連のお客様で、S様というお客様がいらっしゃいます。

いつもはお二人そろってご来店なさるのに、ある日、ご主人一人で来られたので『今日はお一人ですが?奥様は?』とお尋ねすると、『今ねぇ、持病が悪化して入院しているんだよ。』とおっしゃいました。

その時真っ先に行動したのがSさんでした。「みんなでメッセージを書いて送ろう!」という提案で、数日後みんなで綴った励ましのメッセージを、ご主人から奥様に手渡していただくことになりました。
ご主人も奥様もとても感激しておられました。

それから2~3日後、『みんなで食べなさい!』とバナナをお礼に頂きました。

奥様の容態は、未だあまり良い状態ではないということなので、私たちも心配しておりますが、一日でも早く退院され、また以前のように元気なお顔を拝見できればと、心から願っております。

誰も思いつかなかった発想を、すぐに形にし行動したSさんのお客様への気遣いに、私たち自身が感動しました。これからもこの気持ちを大切にしていきたいと思います。